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アニメ感想:政宗くんのリベンジ(2017年・冬)


TVアニメ「政宗くんのリベンジ」PV第1弾

 

推薦度:C

 

…このアニメ、誰か見てた?

今期、深夜アニメちほーのフレンズ達は皆、擬人化された動物が沢山出てくるアニメに夢中になっており、「すごーい」「たーのしー」とばかり呟いていた。

政宗くんのリベンジ」の話題を耳にしたことなど一度も無かった。

 

 

しかし私は全話、見た。暇だったわけではない。

むしろ、ちょうど2017年2月中旬あたりから、これまで経験した中で最も大きな規模・金額のプロジェクトが佳境を迎えており、正直アニメどころではなかった。

(しかし、見た。)

 

政宗くんのリベンジ」は、もう10年近く深夜アニメを見続けている私やフレンズの皆にとって、誤解を恐れずに言うと大した面白みのない作品である。

 

「昔フラれた相手を見返す」という大枠のストーリー。

ツンデレで高飛車で金持ち、実は優しいところもあるヒロイン。

デレデレで何故かパンツ履いてない設定である、ヒロインのライバル。

男の娘らしき属性を付与された主人公の友達。

なんかよく分からんタイミングで登場する主人公のライバル。

物語は最終的に、学園祭の劇で主人公と主人公のライバルが雌雄を決する、という展開を迎えるのだが。

 

これら以外も含め、どこかで見たことがある、というものばかりだ。

細かく探せば面白い要素があったのかもしれないけれど、そもそも探す必要があるのか、と言いたいほどに。

 

では何故、全話、見てしまうんです?…ということを、よく考えながら見ていた。

結果的に、「なんか落ち着くから、安心するから」である。

 

主人公が次に取る行動が分かりきっている。

それに対してヒロインが、どんなリアクションをするかも想像できている。

その結果、物語がどういう方向に進んでいくかも見当がついている。

でも見てしまうというのは、そこに何らかの新規性を求めているわけでもなければ、ドキドキハラハラするような展開を期待しているわけでもないんだよね。

むしろ、期待通りの展開を求めて見てしまうということだ。

 

「 昭和元禄落語心中ー助六再び篇ー」の感想と同じようなことを書いているけど、まさにその通りで、これは要するに落語のようなものなのである。

 伝統芸能だ。我が国が誇る、深夜アニメの伝統芸能だろうと思う。

 

ただし、アニメとなるとちょっとまた別の事情もあるにはある。

デジタルなのかテクノロジーなのか顧客ニーズなのかは知らないけれど、同じテンプレートはテンプレートでも、作画のレベルがここ数年で飛躍的に上がり続けているはずだ。

だから過去よく見てきた同じようなアニメと比べても、やっぱり単純に絵が綺麗だったり何か雰囲気が違ったりする。

 

政宗くんのリベンジ」でも、特に9話あたりの病室で主人公と藤ノ宮寧子が会話するシーンとか、光の入れ方に気合が入りまくっていて素直に感動した。

そういう楽しみ方が、今のアニメはできるんだね。

 

政宗くんのリベンジ」は、ある程度アニメを見てきた人にとっては普通かもしれないけど、定期的にこういった作品が作られて放送されるのは良いことだと思う。

逆に、あまりアニメを見ない人にとっては「とっつきやすい新鮮さ」というものが、この作品にはあるのかもしれないし。