最高のカレーとは何か、レストラン吾妻のチキンカレーを食べたことがあるか

最高のカレーって、どんなカレーだと思う?きっと、食べる人を最高に幸せな気分に導くカレーだと思うんだよな。私はそれを作る。一歩も引く気はねえぜ。

 

先週、レストラン吾妻のチキンカレーを始めて食べた私は、気づいたら上記のようなセリフを他人に言い放っていた。スラムダンクという漫画から言い回しを拝借しつつ、私にとって最高のカレーというものが初めて定義された瞬間だった。

ついにここまで血迷ったか、という感じがする。しかし、それほど、レストラン吾妻でチキンカレーを食べるという行為は私にとって衝撃だったのだ。きっと人生のターニングポイントの一つになるに違いない。そんな確信がある。

これまでの私は、レストラン吾妻のチキンカレーを食べたことがない私だった。これからの私は、レストラン吾妻のチキンカレーを食べたことがある私である。それだけの話なんだけど。

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フロントエンドエンジニアは安い・速い・高品質という夢の時代の中で、その価値が問われている

 その昔、WEB のフロントエンド・HTML 制作とは、安かろう・悪かろうだった。

「安くて」「速い」までは、色んな制作会社やフリーランス、オフショアと呼ばれるアジア諸国のリソースが実現していた。

 

そして、それらの現場から上がってくるHTML を見ると、セマンティクスもカスケーディングもクソも無く、JavaScript はLint エラーばかりで、動いているだけ。

指示書の読み落としや、ブラウザ対応が甘すぎる成果物が、とても多かったように思う。

 

しかし現状は、というと。

「安くて」「速くて」「高品質」なリソースが、その辺にゴロゴロ転がっていると感じる。

特に中国・インド周辺のオフショア勢力が実力をつけていくスピードには、本当に驚かされる。

 

国内のWEB フロントエンド制作の界隈では定期的に、「海外に仕事を奪われる」「AI に仕事を奪われる」という話が盛り上がってきた。

かくして、「安くて」「速くて」「高品質」をアジア諸国が実現しつつあるので、そろそろ本当に時代が変わると感じている。

 

今回は、そんな感じの話を、あくまで肌感で書き殴っていきます。

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WordPress を導入する前に、人間は怠惰で弱い生き物であるという事実と向き合った方が良い

WEB 制作を生業としてきた私にとって、今日までWordPress という単語を見かけない・聞かない日は無かったというほど、このCMS は業界内での確固たる地位を、順調に確立し続けてきた。

 

実は私は、フリーランスだった3〜4年ぐらい前に、もうWordPress は終わると勝手に思っていた。

「かちびと.net」や「Web デザインレシピ」といったWordPress のハウツー記事を配信するブログが隆盛を極め切り、Jekyll やMiddleman といった静的サイトジェネレーターが再び注目され始め、そこにGhost が登場してきた頃の話だ。

 

しかしWordPress は死ぬどころか、感覚的には増々その勢いを増していった。

この実感には当時の私の無知に加え、どちらかといえば受託制作の現場で過ごす時間が多かったことも影響していると思う。

 

今では顧客がWordPress の存在を知っていて、「WordPress でメディアを立ち上げたい」という類の相談が、本当に毎日のようにある。

そして本当に毎日のように、

「まずはWordPress 前提である理由があれば教えて頂けませんか?というか何故メディアを立ち上げたいのでしょうか。」

という問答が始まる。

 

…正直に言って、私は飽きている。

まず、WordPress で構築したメディアを立ち上げ、いわゆるオウンドメディア・コンテンツSEO・インバウンドマーケティングうんたらかんたらが成功した事例を間近で見た記憶など、片手で数え切れるほどしかない。

 

これには勿論、私の力不足もあっただろう。初心者だった私はWordPress で作りたいと言われればWordPrees で作った。

そしてWordPress を通して、WEB デザイナーだった私はPHP の基礎を学び、サーバサイドの経験を積んでいくきっかけができた。

 

すみませんでした。そして、ありがとうございました。良い勉強になりました。私はWordPress が大好きですが、それと同じぐらいWordPress を憎んでいます。

 

ということで、今回はWordPress を導入する前に本当に考えるべきことの、お話である。

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アニメ感想:リズと青い鳥(2018年・映画)ー 青い鳥と青い鳥なら幸せになれるのか

青い鳥は、幸福の象徴と見なされることが多い。

モーリス・メーテルリンクの代表作である「青い鳥」による影響だと思う。

チルチルとミチルは幸せの青い鳥を探して様々な世界を旅する。けれど幸せの青い鳥は一向に見つからない。落ち込んで帰ってきたところ、青い鳥は自分達の部屋の中にいた。そんな感じの話だ。

 

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「ふむ、転職かな」転職の理由を冷静に整理し判断する手順をまとめた

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「ちくしょう、転職だ。」

と、感情に任せた勢いとは正反対である。

論理的に、合理的に、打算的に。静かに、冷静に、粛々と。まさか私が転職を考えている等とは、誰も気がつかない。

「ふむ、転職かな」

私にとって良い転職の始め方とは、そういったものだ。

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アニメ感想:ダーリン・イン・ザ・フランキス ー セックスできるなら相手は誰でもいい二人の物語

そばに来て 崩れゆく抑制 僕を怖がらないで

ダーリン・イン・ザ・フランキス主題歌「KISS OF DEATH」(中島美嘉)より

 

まずHYDE 作詞作曲・中島美嘉が歌う、このOP が絵も含めて素晴らしい。上記の引用は最初の歌い出しで耳に入ってくる一節だけど、この一節だけで本作品のテーマをよく表現していると感じる。

新世紀エヴァンゲリオン」劇場版の主題歌を宇多田ヒカルが手がけるなら、こっちはHYDE中島美嘉で応戦だ。確かに効果は抜群で、壮大なスケール感を表現するために良い選択であるように思う。

 

ダリフラ」の相性で親しまれている、今期絶賛放送中の深夜アニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」が、7話まで放送された。

本作品は、今期では「ポプテピピック」「ゆるキャン△」等と並んで最も話題に登っているアニメかもしれない。

最近の私は放送終了後に感想を書くのが怠いので、半端にはなるが絶賛放送中である今のうちに書いておく。

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スパイスカレーに入門したので東京の美味い店とか作り方とか整理しとく

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もうカレーしか愛せない。

nico0927 は最近「カレー屋になる」と豪語しまくっており、Twitter にカレーの写真を投稿し続け(しかも深夜に)、作ったカレーのレシピ・原価を徹底的に記録している。

とりあえず会社を辞めて再びフリーランスに戻り、週に何日かカレー屋でバイトを始めようかと思ったりしている。ぶっちゃけ。

 

と、スパイスカレー(主にインドカレー)にハマってから半年ぐらいが経ちました。

ここで一回、これまでに手に入れたカレーに関する知識や情報を整理して吐き出しておきたいと思う。

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WEB ディレクターやめよう。WEB ディレクターとは神様の仕事だった。

以前、こういう記事を書いた。確かに書いた。書いたのは私だ。

 

nico0927.hatenablog.com

 

「WEB ディレクター スキル」とかで検索すると上の方に出てくる。私が書きました。はい、私です。

 

この記事の中で私は「WEB ディレクターは万能の神ではない」と言い切っている。言い切りました。あ、私です。私が言い切りました。

 

でも実は年末ぐらいかな、案件で色々あって考えたり、それなりの業界歴を持つ友達と話して盛り上がったりして、ちょっと私は考え方を改めようと思った。

正確には、前述の記事の内容を否定する・正しく改めるというニュアンスではなくて、もっと根本の、何というか、ああもうこれ面倒くさいわ誰か言語化して。

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アニメ感想:「宇宙よりも遠い場所」が1話目からクライマックスで3話目まで全て泣く

近年の「青春」をテーマにした深夜アニメの傑作といえば「響け!ユーフォニアム」だと勝手に思ってるんだけど、今期から始まった「宇宙よりも遠い場所」が、それを上回るかもしれないレベルで素晴らしい、という話です。

(これを書いてる時点で3話目まで放送終了してる。)

 

何って、まだ3話目が終わったばかりだけど、1話目〜3話目まで全ての話で泣きそうになるんですよ。このアニメは毎回、泣かせようとしてくる。全話、映画か。

特に2話目の、新宿で主人公たちが走り回るシーン。作画。おい作画。すごい。半端ない。泣けるっす、マジ泣けるっす。(語彙。)

全然関係ないけど海外のフラテリスっていうバンドの1st アルバムの帯に「最初からクライマックス」的な煽りが書かれていて「意味が分からん」って思ったのを、よく覚えてる。このアニメの煽り文句にも、したい。

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アーティストとデザイナーとクリエイターの違いと、私が感じる違和感について

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子供の頃、レゴブロックで遊ぶのが凄く好きだった。緑色の板の上に色んな四角や丸を積み上げて、城みたいな大きな構造物を作っては壊していた。

作り上げたものに対する達成感や愛着が薄くて、作ったら壊すことに躊躇いを感じなかった。ブロックを積み上げるのが楽しいのだ。プロセスである。

  

どの歳で、どのポジションで働いて遊んでいても、「アーティストとデザイナーの違い」「自分はどちらでもないこと」「(WEB)クリエイターと自称していること」等について、ふと考えることがある。

それは肩書という組織から与えられた便宜上の呼称のことではなくて、どちらかと言うと「生業」というか、自己認識と他社理解に関わるような命名し辛い問題だと思う。

自分は何であって、他の人はどうであるのか、だから自分はこっちに歩いていくんだなという、たまに振り返って確認するような指針を立てているような気がする。

 

私は今のところ、自分をクリエイターだと思っている。アーティストでもデザイナーでもなく、クリエイターが一番しっくりくる。だから組織から何という肩書を与えられようが特に何でもよくて、組織を離れている時に「何やってるの?」と聞かれたら「クリエイター」とか答えるようにしている。

しかし特に最近は、これでもちょっと違和感がある。クリエイター。うーん。まあいいか、という感じ。

 

この記事ではそんな私のアーティスト・デザイナー・クリエイターに対する理解を整理しておこうと思う。

 

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